おすすめマンガるろうに剣心の解説(ネタバレ注意)

るろうに剣心は 派手な技で悪人をこらしめて行き、京都編での剣心達と志々雄一味との戦いが一番の見所ですよね。

るろうに剣心好きの私はマンガを読み進めていくうちに、ある意外なことにきがつきました。

これを知ったうえで再度マンガを読んでみると、今までとは違った目線でストーリーを楽しむことができるようになりますよ。

るろうに剣心を好きな人と語ったら、話が弾んで今まで以上に仲良くなれることは間違いありません。

では、るろうに剣心の面白い&意外なポイントを見ていきましょう。

 

るろうに剣心で意外だったこと

引用元:集英社公式サイトより

るろうに剣心で意外だったことは、いくつかあるのですが個人的に驚いた事を書きますね

 

モデルになった人物が多くいる

マンガでありフィクションなのですが、どうやらキャラクターのモデルとなった人物は存在したようです。

主要人物中心に挙げて行きましょうか。

 

【緋村剣心】(ひむらけんしん)

るろうに剣心の主人公。性格は温和。世の中を良くしたいと強く願っている。飛天御剣流(ひてんみつるぎりゅう)という古流剣術を使う。

モデルになった人物 : 河上彦斎(かわかみげんさい)

幕末の4大人斬りの一人。 性格は温和だが残忍性も持っていた。

さすがモデルになっただけあり、人斬りと不殺(ころさず)の間で揺れ動く不安定な心を持った剣心にそっくりです。

河上彦斎は斬首されてしまいましたが、マンガの方(本編)では弥彦に逆刃刀(さかばとう)を託しハッピーエンドで終わりました。

 

【相楽左之助】(さがらさのすけ)

剣心の親友で派手な事が大好き。「京都編」で道を外した不動明王、安慈(あんじ)から二重の極み(ふたえのきわみ)を伝授される。

モデルになった人物 : 原田左之助(はらださのすけ)

新選組(しんせんぐみ)10番隊組長。 短気な性格。 ある日、上官とケンカを起こし「腹を切る作法も知らぬ」と罵られ本当に腹を切って見せるが傷は浅く腹に一文字の傷を負うにとどまっていているのです。

左之助の背中にある「悪一文字」はここから来ていると思われます。 性格まで似ているのです。

 

【神谷薫】(かみやかおる)

「東京編」で悪い輩(やから)から道場を明け渡されそうな所を剣心に助けられる。 「人誅編」(じんちゅうへん)後に剣心と結ばれる。

モデルになった人物 : 千葉佐那(ちばさな)

14歳にして北辰一刀流小太刀免許皆伝(ほくしんいっとうりゅうこだちめんきょかいでん)。 周囲から呼ばれていた、あだ名は「剣術小町」・「千葉の鬼小町」

坂本龍馬の恋人で龍馬が剣術と学ぶ場所として選んだ場所が千葉佐那の居る千葉道場。 後に龍馬と婚約しています。

モデルがこれだけ強ければ薫が京都編で十本刀の一人を倒してしまうのも、なんだか納得。 マンガ内では剣心と結婚して子供も出来ました。

 

【斉藤一】(さいとうはじめ)

「東京編」から「京都編」に移り変わる際に登場した強敵。 剣心と仲は良くないが世の中を良くしたいという同じ願いを持っている。

モデルになった人物 : 斉藤一(さいとうはじめ)

新選組3番隊組長。後に警視庁内務省警視局で警部補として活躍し、明治25年12月に退職しています。

マンガそのままの所も良いですね。マンガ内でも新選組3番隊組長として活躍後警視庁で勤務するのです。

剣心いわく新選組1から3番隊までの組長は文句無しに強く決着は付けられなかったとマンガ内で語っています。

 

【雪代巴】(ゆきしろともえ)

「人誅編」の重要人物。 巴は剣心の前妻で剣心に殺された婚約者の復讐目的に近づくが最終的に剣心を愛してしまい剣心を助ける為に死んでしまう。

モデルになった人物 : 綾波レイ(あやなみれい)

無口で表情を作るのが苦手な所が新世紀エヴァンゲリオンの綾波レイに、そっくりです。愛想がまったくない。

しかし内面は割と激しい。 剣心に殺された婚約者の復讐を果たすために剣心と一緒に暮らし、復讐の為に彼の「弱点」を探そうと勤める巴。

剣心の弱点を見つけた巴は彼を愛してしまいます。 剣心の弱点は「人斬りをするには余りにそぐわないその優しさ」だったのです。

 

他にも十本刀の一人【駒形由美】(こまがたゆみ)のモデルが由美かおるさんだったり(駒形由美は新吉原で一番人気の花魁(おいらん)だったという設定になっています)
水戸黄門で由美かおるさんの入浴シーンが始まる20:30を過ぎると水戸黄門の視聴率がグイグイと上がって行く現象も有名でしたよね。

残りの十本刀だと十本刀の一人【魚沼宇水】(うおぬまうすい)のモデルが【ドラゴンボールの桃白白(タオパイパイ)】だったり、左之助に二重の極みを伝授した【悠久山安慈】(ゆうきゅうざんあんじ)は【ロックバンド「アンジー」のボーカルだったり。】

まだまだありますよ。鎌を武器にする【本条鎌足】(ほんじょうかまたり)は【新世紀エヴァンゲリオンの碇ユイ】だったり、【破軍の不二】(はぐんのふじ)は【新世紀エヴァンゲリオンの人造人間】と、他にも多くあるのですが登場する多くのキャラがオリジナルではなくモデルが居た事に私は大変驚きました。

 

るろうに剣心の大まかなストーリー

るろうに剣心は大きく分けて「本編」では3部作になっています。

 

【東京編】

明治11年東京。 廃刀令(はいとうれい)が発布され西洋文化が街に入り込んだ割と、のどかな東京が舞台です。

かつて幕末で最強の維新志士(いしんしし)と呼ばれた「人斬り抜刀斎」(ひときりばっとうさい)の名を語る悪い輩を、流浪人(るろうに)の緋村剣心がこらしめます。

この流浪人こそが、かつて最強と呼ばれた人斬り抜刀斎であり、助けられた神谷薫は「私は人の過去になんかこだわらない」と剣心を引き留めるのです。

浪漫譚(ろまんたん)の始まりは東京下町、流浪人の緋村剣心来訪から。

剣心が神谷道場に居座ってから人斬り抜刀斎と戦いたい者が次々と現れ仲間になってゆきます。

 

【京都編】

事実上、日本権力の頂点に居る大久保利通(おおくぼとしみち)が暗殺された。

この暗殺を計画した人物が、志々雄真実(ししおまこと)という明治政府を転覆させようとしている者で、かつて志々雄は影での人斬りを任された、いうならば人斬り抜刀斎の後継者である。

彼は剣の腕も頭の回転も速く支配欲を抱えた危険人物であった為、戊辰戦争(ぼしんせんそう)の混乱に乗じて明治政府は志々雄真実を暗殺した。

しかし志々雄真実は生きていた。 彼は復讐戦争を計画して京都を拠点に十本刀(じゅっぽんがたな)と呼ばれる腕利きを同士にし暗躍(あんやく)を始めるのです。

志々雄真実を放置すれば、これから確実に日本の迷走が始まる。 剣心は薫に別れを告げて京都へと向かいます。

京都に行く途中で剣心は十本刀の一人と一戦交えますが、お互いの刀が折れてしまった為、勝負はお預けとなるのです。

不殺(ころさず)を守る為には今まで所持していた逆刃刀無しには戦えない事、そして己の力量不足を補う為に逆刃刀を作った刀鍛冶(かたなかじ)と飛天御剣流の師匠に会いに行きます

剣心の剣術は決して弱くはない。けれども心が弱かったのです。 奥義会得(おうぎえとく)には大変な努力が必要になりました。

逆刃刀真打(さかばとうしんうち)と飛天御剣流奥義を会得した剣心は途中で出会った仲間と共に志々雄真実の拠点で勝負をする事になります。

剣心の留守中に十本刀の多くが京都を襲い始めました。 京都に向かった神谷薫、明神弥彦、道中で仲間になった仲間達と共に京都を守ろうとするのです。

圧倒的な戦力の差はありましたが、マンガ特有の奇跡が起きて京都と日本は救われます。

 

【人誅編】(じんちゅうへん)

かつて剣心は人斬り抜刀斎として多くの人を「天誅(てんちゅう)」の名の下に叩き伏せ多くの者を殺しました。その復讐が人誅編。

「天が裁かなくとも己が裁きを下す」というのが人誅です。 剣心を恨む者達が集まり復讐を計画します。

復讐の首謀者は、かつての剣心の妻(巴)の弟、縁(えにし)。 妻は巴(ともえ)という名でした。

巴もかつて婚約者を剣心に殺害され復讐を計画した一人で剣心の弱点を探す為に近づきましたが、その優しさに彼を愛してしまい復讐は失敗に終わります。

巴同様に剣心も巴を愛しました。 巴は自分自身が剣心の弱点になった事に気が付き、剣心を守る為に自分を犠牲にして彼を守るのです。

その一部を見ていた縁は剣心が姉を殺害した。と勘違いをし復讐はここから始まります。

剣心と親しくしている者、言葉をかわした者、剣心が守った日本全てが縁の標的です。 勘違いから始まった復讐が始まります。

縁は剣心と親しくしていた神谷薫を殺害。 生きる気力を失った剣心は刀を鎖で封印し心が壊れてしまいます。

しかし神谷薫の死に疑問を持った者が現れました。 かつて剣心と戦った仲間です。

仲間達で薫の墓を暴き、薫の死体が人形である事を確認。 薫がまだどこかで生きている事を確信します。 姉の死を間近で見た縁に若い女性を殺す事は出来なかったのです。

仲間を守る為、薫を救う為に剣心の心が復活します。

心が強くなった剣心は、ほぼ無敵の状態でした。 あっさりと縁をこらしめトドメは巴の日記帳。 巴が剣心をどれだけ愛したか、自分がどれだけ勘違いをしていたか知れば精神的に、やられてしまうでしょう。

時は流れ明治15年。 剣心と薫は結婚し子供を授かります。 剣心は弥彦を呼び出し剣に魂が宿っているか見極めた後、逆刃刀を弥彦に託して一線を退(しりぞ)くのでした。

 

るろうに剣心に対しての熱い想い

たくさんありますが、色々と書いて行きますからね。

 

おすすめしたい一番の理由

心の弱さを克服していくマンガである点です。

主人公、緋村剣心は剣術の達人ですが心が弱いと思います。 彼が使う「飛天御剣流奥義」も弱い心では到底会得する事の出来ない類のモノです。

剣心が15歳で人斬りをやっていた頃に、酒場で自分自慢をする輩を目にし、イラついて口げんかを吹っかけた事もありますし、それから13年後の東京で鵜堂刃衛(うどうじんえ)が神谷薫をさらった時の剣心の表情は犯罪者のようでした。

作品に登場する少年、明神弥彦(みょうじんやひこ)の方が、よほど心が強いと個人的に思います。

京都編で剣心は師匠の比古清十郎(ひこせいじゅうろう)から奥義「天翔龍閃(あまかけるりゅうのひらめき)」を授かりますが、この奥義が弱い心が少しでもあると出せない技で剣心は大変な苦労の末に奥義を会得しました。

師匠は「お前は自分の命をすぐ軽く考えようとする。 それがお前自身の真の強さを抑える結果となる」と仰っております。

現代人に、この傾向があるのです。「私さえ我慢すればいい」・「私さえ犠牲になればみんな楽しい」・「私さえ、私さえ、」

それではダメなのです。 例えば大切な家族(子供)が交通事故を起こして輸血が必要になったとします。 その家族が世にも珍しい血液型で同じ血液型の者が自分しか居ない。

となった時に「私の血液を必要なだけ抜いてこの子に輸血して下さい」と医師にお願いして必要なだけ抜いてしまい、子供は助かり自分が失血死してしまったとします。

その後が問題です。 子供は「自分の為に親を殺してしまった」と一生悩み続ける事にならないでしょうか?

みんなが幸せになれなければ意味が無いのです。

命を軽く考えようとする点についても、マンガ内で剣心の師匠が「詳しく」解説しているので確認してみて下さいね。要チェックですよ。

心が成長して行く主人公剣心ですが、人誅編での最後の戦い。縁と4人の強敵が現れます。この大事な戦いに自分は参加せず、仲間に戦いを託しているんですね。

もちろん、ラスボスの縁は剣心自ら出向きますが、大怪我を負わせる事なく勝利してしまっているのです。この場面を見た時「ああ、剣心は本当に強くなったな」と安心しましたよ。

剣術が凄くて一見強そうだけれども心が弱い主人公、緋村剣心。 彼の「心の成長」を楽しんでもらいたいマンガです。

 

時代背景

黒船(くろふね)が浦賀(うらが)にやってきた1853年から大政奉還(たいせいほうかん)までの15年。 いわゆる明治維新(めいじいしん)で元号が明治に変わってから11年経過した東京と京都が舞台です。

時代としては30年弱ですが「激動の時代」だったと思います。

明治維新で平安時代から江戸時代まで将軍が日本を支配した時代が終わりを迎え、天皇が京都から東京へと移動しました。倒幕された徳川家が住んでいた江戸城は皇居として再利用され、明治という新たな時代が流れ始めるのです。

西洋文化を取り入れ、庶民がすき焼きを食べている光景もマンガ内に見られます。

しかし、この激動の時代を快く思わない者達が居る明治初期の新時代東京が舞台です。

 

目的としていること

新時代を快く思わない者達を、こらしめていくマンガです。

るろうに剣心初期に登場する「鵜堂刃衛」は維新志士ばかりを狙って殺害し、世直しを狙っています。

竹刀剣術に嫌気がさしている「石動雷十太(いするぎらいじゅうた)」は弱くなっていく日本剣術をどうにかしようと剣心を仲間に引き込もうと夜道で背後から剣心を襲ったりするのです。

「志々雄真実」は明治政府転覆を企てています。

るろうに剣心は週刊少年ジャンプで掲載されましたが「友情・努力・勝利」のフレーズを使う少年誌に掲載されていただけあり、この3つの要素が全て詰め込まれているのです。

「友情・努力・勝利」の要素を使い新時代「明治」を守るマンガが、るろうに剣心。

人誅編は多少ジャンプっぽくないですが剣心が心を強くする努力をして、頼もしい仲間達と最終的に勝利するので、やっぱりジャンプマンガだったんだ!と思いました。

 

世界観

四民平等(しみんびょうどう)の色が強く出ており、明治維新の力がどれだけ強かったのかを調べたくなってしまう世界観。

ただし多くの者は平等になって嬉しかったと思うが士族に関しては多少「つらい」描写が描かれている場面もあり。

全編を通して天皇には触れていません。

 

ストーリーの良さ

流浪人として一人で生きてきた剣心の周りに仲間が増えて行き、その仲間の誰もが何らかの分野で頼もしいのが良いです。

大抵のマンガは序盤に仲間になった者は徐々に弱く感じられて行き、気づくと居なくなっているものですが、相楽左之助は最後まで強かった。

序盤に仲間になった少年、明神弥彦は登場時点で「心」に関しては剣心を上回っていましたし「特別編 弥彦の逆刃刀」では技も心も剣心を上回ってしまったのではないでしょうか。

ズル賢くて嫌味な敵が少なくテンポよくスイスイ読める所が良いですね。

これだけ仲間が魅力的だと、どこかでバランスが崩れるものです。 るろうに剣心でも、それはありました。

石動雷十太と、一部の十本刀、その他色々な敵役です。 登場時は、これは強敵が現れた!と思っていたのに残念なやられ方に残念な結末の敵も居ました。

しかし志々雄真実でそれは帳消し! それくらい憎たらしくて魅力的な悪役でしたっ! 悪役って極まると格好良く見えてしまいますね。

この「バランスの良さ」が、るろうに剣心の人気に繋がったのでは?と個人的に思います。

「所詮この世は弱肉強食」と読者を「うんうん!」と唸らせるような事を志々雄様は仰いますが、剣心がそこで綺麗事を言ってしまう辺りが「あああ・・・」と残念な人を見るような感じになってしまうのもアリかと思うのです。

駒形由美が志々雄様に刺された時もそうですが「てめえのものさしで語るんじゃねえよ」という悪役っぽいけれど真実味のあるセリフを吐いているのを見るとゾクゾクします。

主人公も悪役も、どちらも魅力的です。 見ている側としては「どっちも頑張れ-」になってしまいます。

悪役を引き立てさせる為に、作者はあえて剣心の心を弱くさせたのではないか?と穿(うが)った見方すらしてしまう私です。

るろうに剣心は悪役が良すぎてテンポ良く読めます。

個人的には主人公、剣心の心の成長を楽しむマンガだと思っているので、そう思うと、るろうに剣心は相当洗練されたマンガなのではないかな?と思うのです。

 

ジャンルとの相性

アクション・恋愛・SF・ギャグ・スポーツ・哲学と色々な種類のマンガがありますが、るろうに剣心に関しては割とバランス良く入っているのでは?と感じます。

まずバトルシーン(アクション)は派手な必殺技が出て少年達は大喜びでしょうし、二重の極み(ふたえのきわみ)・九頭龍閃(くずりゅうせん)・飛空発破(ひくうはっぱ)などの「これは無理でしょう・・・」系な技にSF要素が含まれていますね。

ギャグも所々に散りばめられていてクスリと来る事もありますし、剣心の心の成長をクローズアップする場面に哲学の要素が含まれています。

剣道というスポーツ要素も入っていますしストーリーもジャンルも、とてもバランスの取れたマンガだと思いますよ。

 

名言・名シーン

名言 (名シーンは名言が出てくる周辺にありますので探してみて下さいね)

  • 剣は凶器 剣術は殺人術 どんな綺麗事やお題目を口にしてもそれが真実(第1幕より)
  • 剣一本でも この瞳に止まる人々くらいなら なんとか守れるでござるよ(第2幕より)
  • 自由民権ってのは弱い者のためにあるもんだろ(第5幕より)
  • 薫殿を守るため 俺は今一度人斬りに戻るさ(第14幕より)
  • 俺だって剣心組の一人なんだぜ(第18幕より)
  • 人が動くにいちいち理由が必要ならば 拙者の理由はそれで十分でござる(第20幕より)
  • 命乞いなら貴様の好きなお金様に頼んでみろ!(第28幕より)
  • 樋村さんがそう言うのなら きっとそれが真実なのでしょう(第29幕より)
  • 俺がお前を殺すまで 誰にも殺されるなよ(第30幕より)
  • 活人剣を振るう者は如何なる敗北も許されない それだけは肝に銘じておくでござるよ(第32幕より)
  • 貴様には生き地獄を味わわせてやる(第41幕より)
  • 奪った命の重みで己が奈落へ落ちる剣 それが殺人剣だ(第43幕より)
  • 悪・即・斬(第52幕より)
  • だから泣かないで待っていろ(第60幕より)
  • 出来る出来ないかの問題じゃねえ!やるかやらないかだ!(第68幕より)
  • 信じれば裏切られる 油断すれば殺される(第68幕より)
  • 死んだ者が望むのは敵討ちではなく生きている者の幸福でござる(第71幕より)
  • お前一人が全てを背負って犠牲になるくらいで守れる程 明治という時代は軽くねえはずだ(第85幕より)
  • 「最強」という名の華をこの手にするまで俺の闘いは終わらない(第86幕より)
  • 壊れているのは俺達だって同じだろ(第87幕より)
  • 人の本性は修羅 そしてこの現世こそ地獄(第90幕より)
  • 優しすぎて剣客にはそぐわないな お前は今日から「剣心」と名乗れ(第95幕より)
  • 生きようとする意志は何よりも強い(第96幕より)
  • あのヤロウ・・・! ただの雑魚じゃねェ(第101幕より)
  • みんなで一緒に東京に帰ろうね(第105幕より)
  • 己の信念を貫けなかった男など死んでも生きてても惨めなものだ(第114幕より)
  • 随分と ぶ厚い紙一重だ(第120幕より)
  • 所詮この世は弱肉強食 強ければ生き弱ければ死ぬ(第133話より)
  • 裏切るだと? てめえのものさしで語るんじゃねえよ(第144幕より)
  • あいつが信じればウソでも誠になって一途に生きる(第147幕より)
  • 今が未熟ならそれを乗り越えて前へすすめばいい!(第150幕より)
  • 人誅の時間だ(第160幕より)
  • 俺だけ弱いのはもう嫌なんだよ!(第162幕より)
  • 春は夜桜 夏には星 秋に満月 冬には雪 それで十分酒は美味い(第167幕より)
  • けれど死なせるどころか それどころか愛してしまった(第178幕より)
  • 俺は本当の意味で強くなりたい(第180幕より)
  • 私は剣心と一緒にずっと居たい(第183幕より)
  • 極めるとはこういうことだ!(第193幕より)
  • 俺が絶対にこのままでは終わらせねえ!(第209幕より)
  • 零じゃあない!(第211幕より)
  • 答えを見つけて立ち上がるのは自分自身に他ならない(第212幕より)
  • アイツは必ず喰い止める!(第221幕より)
  • もう一度・・・もう一度立ち上がって・・・(第224幕より)
  • 現在もそして未来も変わらず君を信じ続ける人達が君の帰りを待っている!(第224幕より)
  • 新しい時代にもう一度生きてくれ(第225幕より)
  • 気持ちさえガチッと合えばそれで俺は百人力だよ(第231幕より)
  • あなたが微笑えばあなたの中の私はいつでも一緒に微笑います(第235幕より)
  • 前より力強く新たな一歩を踏み出せるのでござる(第249幕より)

 

キャラクターの良さ

どのキャラクターも個性が強くて分かりやすいと思います。 強い悪役は本当に憎たらしくも魅力的ですし、女性陣も強くて繊細です。

主人公の周囲に居るキャラクターは剣心を「その気」にさせるのに役に立っている上に強いと思います。

上にある「名言」をご覧になって下さい。 弥彦の台詞が多いです。(ちなみに名言は私の独断と偏見)

剣は強いが心が弱い剣心と、発展途上だけれども心が強い弥彦のバランスがとても良く、それが作品に現れています。

世間では京都編が人気ですが私は人誅編の方が好きです。と、こんな具合で人それぞれ好きな場面やシーンが異なるのではないでしょうか?

もちろんキャラクターが素敵過ぎるからです。

ひいきのキャラは応援したくなりますし色々な性格のキャラクターが出てくるので一度見ても、何年かして自分が成長して見返すと全く違った作品に見えたりもする所も、るろうに剣心の魅力的な所なのではないかな?と思いますよ。

 

謎めいたところ

  • 夷腕坊(いわんぼう)の正体

あれだけ賢い志々雄真実ですが本編では夷腕坊の中に外印(げいん)が入っていて夷腕坊を操っている事を知らないようです。

小説版では中に人が居る事を知っているような描写もありますが、マンガ内では夷腕坊の正体は知らない事になっています。

あれだけの剣客なのに「どうして気づかない?」と思ってしまうのです。

  • 人体発火

剣心との死闘の末、トドメを刺そうとする志々雄真実が体温が上昇しすぎて発火して死んでしまいます。

発汗機能が失われているとはいえ、ここまで体温が上昇するものであろうか?と個人的に思ってしまうのです。

けれどもマンガなのでアリという事にしておきましょう。

  • 北海道編

マンガ内で斉藤一が北海道で勤務している場面があります(特別編 春に桜) また剣心のライバル瀬田宗次郎(せたそうじろう)も剣心との闘いの敗北後に北の方に向かいます。

現在北海道編が連載されていますが人誅編の後に何故すぐに北海道編を連載しなかったのだろう? これだけの人気漫画なのに。と思ってしまうのです。

漫画家は大変な職業かと思います。もしかしたら人誅編が終わった後に終了させたのは疲れてしまったのかもしれないですし休憩が欲しかったのかもしれませんが

るろうに剣心ファンとしては最近になり北海道編が始まって嬉しい限りです。

 

るろうに剣心の残念なところ

これだけキャラクターが魅力的でストーリーが秀逸な、るろうに剣心でも残念な所がありました

いくつか挙げてみますね。

【石動雷十太】

「飯綱(いづな)」という超強力な必殺技を持ち、それを超える「飛飯綱(とびいづな)」という必殺技まで持っていたのに最後は剣心達を闇討ち。左手しか使わない剣心に負けた上に弥彦を人質に取ったまでは良かったが弥彦の気迫に押され剣心お得意の、お説教で粉砕されてしまうという何とも情けないやられっぷり。

作者の和月先生は、この後に続く京都編の為に早めに石動雷十太を始末してしまったとしか思えません。これだけの剣術の使い手だったので格好良く散って欲しかったです。

【神谷薫は殺すべきだった】

雪代縁は剣心を生き地獄に落とす事こそが復讐と思っています。

人誅編での剣心の大切なモノは神谷薫です。 この神谷薫を殺害してしまえば薫を守れなかった剣心は自分の無力さに後悔し生き地獄に落ちたことでしょう。

しかし「縁に若い女性は殺せない」という妙な設定を付けてしまった為に薫の人形を作って殺したように見せかける。という妙な展開に走ってしまいました。

どこかで見た記憶があるのですが、作者の和月先生も「薫は殺しておくべきだった」と後悔していた記事を見た記憶があります。

この妙な設定のお陰で話が少しややこしくなってしまい、京都編ほどの人気は得られませんでした。 もし人誅編が京都編を超える人気が出ていれば、すぐに北海道編が始まったかもしれませんね。

でも「友情・努力・勝利」のジャンプ連載漫画ですから主要人物が誰一人として死ぬ事無く最終回を迎えて、剣心と薫が結ばれて子供が生まれるというのも悪くないよね。と、るろうに剣心ファンの私は思うのでした。

 

独自のストーリーを考えてみた

主要キャラの番外編的ストーリー、弥彦(弥彦の闘い・弥彦の逆刃刀)と左之助(男の背中)があったので、その他主要キャラの番外編も考えてみました。

 

神谷薫(番外編)

料理が不味い・不味いと言われ続ける薫が近所で評判の料理教室に出かけるのです。

修行の結果、とても美味しい味噌汁を作れるまでに成長します。 その光景を見た高荷恵が「これだけ美味しければ人が寄ってくるわよ。だから惚れ薬やしびれ薬も混ぜちゃえば?」

と冗談半分に言うのですが薫は本気にしてしまい剣心暗殺を狙う輩に、しびれ薬入りの味噌汁を振る舞い剣心が出向く事なく敵を成敗してしまう。というお話はいかがでしょう?

 

高荷恵(たかにめぐみ)(番外編)

明治時代は鍼灸治療も診療所で行われているシーンが本編で見られます。

ある日大けがをした剣心を狙う輩が診療所に訪れるのです。 恵は心を込めて治療を続けますが治療を続けていくうちに、この患者が剣心を狙う輩だと知ります。

医療に関しては天才である恵のみが知っている腕が1年ほど上がらなくなってしまうツボに鍼を刺し剣心が出向く事なく敵を成敗してしまう。というお話はいかがでしょう?

 

四乃森蒼紫(しのもりあおし)(番外編)

明治3年冬。 ある日の宴会で翁(おぎな)が無理矢理、蒼紫に酒を飲ませます。

その結果寡黙で冷静沈着だった蒼紫が突然心のタガが外れてバカになってしまうのです。 それはもうジャンプ歴代ギャグ漫画の過去を塗り替えるほどのバカな事をやり始め

酔いが覚めた頃には付近の御庭番衆(おにわばんしゅう)が呼吸が出来ないほど笑い転げており、これを客観視した蒼紫は仲間に「この事を喋ったら殺す!」と念を入れます。

明治11年「京都編」での最後で剣心が「蒼紫、機会があればそのうち酒でも酌み交わそう」と約束しようとしますが、その時の蒼紫の一言がこれ。

「俺は下戸だ。 酒は飲めん」(この時の蒼紫の「雰囲気」にも注目ですよ)

と、主要人物中心に考えてみましたが読者様ならどんな独自ストーリーを作ってしまいますか?

 

るろうに剣心のアニメ化について

マンガはよく読んだのですが、るろうに剣心のアニメはあまり見ていない私です。 思い出せる所だけで申し訳ないですが

主題歌「そばかす」に違和感を感じました。

どこかで見た記憶があるのですが、この主題歌に作者の和月先生がとてもお怒りだった記事をどこかで見ましたよ。

マンガと違ってアクションシーンに力を入れているなぁと思いました。子供は大喜びだった事でしょう。

また世界各国で流れた、るろうに剣心アニメの空耳版がニコニコ動画で流れており大変笑わせて頂きましたよね。

細かい心理描写が必要な人誅編はアニメでは難しいかな?とも感じました。

 

るろうに剣心の実写化について

「映画るろうに剣心」のオーディションに合格した人が、るろうに剣心の映画に出る事が出来ると思うのですが

映画内で例えば鞘(さや)から刀を出して「これは逆刃刀でござる」と剣心役の佐藤健さんが言います。びっくりして剣心から離れ木刀を構えながら「それでは人は斬れないわね」とこたえる神谷薫役の武井咲さん。

映画内で1つ1つの動作が「この人はきっと、るろうに剣心が好きなんだな」と思う動作やセリフが多くありました。

知ってます? 例えば重たいカツラを被って映画に臨む女優さん・俳優さんが居るとします。重たいカツラで俊敏に動けるように、自宅ではフルフェイスのヘルメットを被って生活したりして台本の台詞をブツブツと唱えて台詞・動作・仕草・イメージの全てを身体に覚え込ませたりしているのですよ(役作り)

主役の佐藤健さんは「拙者は人を斬った」というセリフに現実味を出させる為に大きなお肉を買ったかもしれません。家で包丁で斬ったり刺したりして色々と試していたかもしれません。「肉を斬るとはこういう事か」。

上記の肉を斬るのは私の推測でしたが、イメージや気持ちを作るために何らかの作業はされていると思いますよ。映画内で人を斬るシーンは妙な生々しさがあります。人斬り依頼をされ多くの人を殺し、ついた名前が人斬り抜刀斎。

剣心役の佐藤健さんが人を斬ったり逆刃刀で敵を叩き伏せるシーンは見ものですよ。

他の役者さんでも草履を履いて自由に走ったり飛んだり出来るような役をつかんだら普段から草履を履いて生活して練習していたかもしれません。

スクリーン内では一見輝かしい俳優さん達ですが、裏では大変な苦労があるのです。

主役の剣心役、佐藤健さんはたぶん、るろうに剣心のマンガが大好きだと思います。一言一言にそういう雰囲気を感じるのです。

視聴者にそう感じさせる事が出来たら、主役として合格だと思います。という訳で、るろうに剣心の映画化は個人的に「大成功」です。

 

作者プロフィール

名前:【和月伸宏(わつきのぶひろ)】

性別:【男性】

生年月日:【1970年5月26日】

血液型:【A型】

性格:【真面目で意志が強い】

身長:【182センチ】

体重:【不明】

趣味:【アクションゲーム】

その他特徴:【コミケで見かけても違和感なし】

 

和月伸宏先生のプロフィールから人物像をみていこう

アクションゲームが大好きで「電脳戦機バーチャロン」や「ライジングザン」にハマッていた事がある。 またアニメは「新世紀エヴァンゲリオン」が大好きだったようで

雪代巴・本条鎌足・破軍の不二がエヴァンゲリオン内に出てくるキャラやロボットがモデルになっています。

今でこそエヴァンゲリオンは国民的なアニメになっているが、放映当時に「エヴァンゲリオンが好き」という者は大抵敬遠されたものでマニア扱いされる事もしばしば。

それに加えてバーチャロンを愛していたりと、マニアックな人物像が浮かんで来る。 当時はバーチャロイドを駆使しての「心理戦」が流行りました。

バーチャロンを愛する者は大抵マニアだったのです。なので上記のように仮にコミケで見かけても違和感なし(誉めています)

ノートパソコンだって所持しているだけでエヴァンゲリオン放送当時はマニア扱いされたのですよ? でも今はスタバの窓際席ではみんなノートパソコン広げていますよね。この差は何なのだろう?と私は思うのでした。とにかくマニアである事は素晴らしい事なのです。

薫を殺そうか殺すまいか本気で悩んだ辺りに真面目な人物像が伺えます。だって薫はヒロインですよ?

ストーリーを優先するか無理矢理なハッピーエンドを優先するかで相当お悩みになったと思います。 どっちに転んでも面白い作品になったには違いありませんが

やはりハッピーエンドは嬉しくなってしまいますよね。

マニアで真面目で人の事をよく考えられる方が和月先生なのではないかな?と思うのです。

付け加えるならば和月先生の奥さんの名前も薫なので恐妻家の和月先生は人誅編で殺せなかったのかな?と勝手に思っていたりします。

 

まとめ

いかがでしたでしょう? るろうに剣心。

マニアで真面目な作者の想いがぎっしりと詰まった作品が売れない訳がありません。

全世界で7200万部売れてアニメや映画にもなりました。

現在連載中の「北海道編」も大変な人気です。

まだご覧になっていない方は是非お近くのネットカフェでご覧になって下さい。

また、もうご覧になった方も年齢が変わると作品に対する見方が変わるので是非もう一度ご覧になってみて下さい。

最後になりますが、人誅編で弥彦が腕を上下に交差させて奥義の練習をしていた場面があります。

ヒマさえあれば腕を交差させていました。 その結果実践で神谷活心流奥義を実践で見事に決めます。

現実ではなかなか上手く行かないものですが、ひたすら練習すれば、ひたすら努力すればいつか実る。という希望もお届け出来たマンガなのではないでしょうか?

マンガだといってバカにしてはいけません。 マンガで得た知識が人生で役に立つ事ってたくさんあるのですから。

るろうに剣心は人生で役に立つ要素がふんだんに盛り込まれています。

るろうに剣心のマンガを読み返して、みんなで世の中を良くしていこうではありませんか。

それでは今日も素敵な1日を!

 

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